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Vzense DSシリーズ(DS86/DS87)

1. はじめに:DSシリーズとは?

Goermicro(グアマイクロ)のブランド「Vzense」が手がける DSシリーズ は、Sony製IMX570 DepthSenseチップを搭載したCW‑iToF(連続波タイムオブフライト)方式を採用したRGB‑Dカメラです。屋内外を問わず、高精度な3D深度データと高解像度RGB画像の取得が可能なプロ仕様カメラとして注目されています。


2. 主な特徴とスペック

✔ ToFとRGBの高性能コラボレーション

  • 深度カメラ:640×480@最大15fps、940nm VCSEL×2搭載、計測範囲0.15~5m、絶対精度 <1%、相対精度 ≈0.5%

  • RGBカメラ:1600×1200、グローバルシャッター、FOV(視野角)67°×50° 

✔ 2モデルの違い

  • DS86:IP42、防水性能やPoE非対応、軽量・小型化に特化 

  • DS87:IP67(M12+M8航空規格プラグ)、PoE対応、屋外や過酷環境に強い

✔ インターフェースとサポート

  • 通信:1000M Ethernet + RS‑485、電源は12~24V DC(DS87はPoE対応) 

  • クロスプラットフォーム対応:Windows/Linux/Arm Linux/ROS1/ROS2に対応し、SDKもC/C++/Pythonで提供


3. 品質評価:深度精度テスト結果

工場出荷前に実施された精度・再現性(プリシジョン)試験では、0.5~5mの距離で測定誤差がミリメートル単位、精度も<5‰と非常に良好な結果を記録。特にDS86とDS87は性能面では同等であり、用途や環境に応じたモデル選定が可能です 。


4. 活用シナリオ・用途提案

DSシリーズが活躍するユースケース例:

  • AGV/AMR(自律移動ロボット):正確な障害物検出・ナビゲーション制御

  • 物流・ピッキング作業:3D情報による対象物認識と掴み取り精度向上

  • 人数カウンティング:高精度で非接触な人数検出(駅・空港・小売など)

  • 産業オートメーション:品質検査、アッセンブリ、寸法測定など


5. 実際に使うために:アクセサリとサポート体制

公式のアクセサリ例:

  • RJ45⇒M12変換ケーブル

  • CAT5e/M8電源ケーブル各種

  • 放熱用バックパックヒートシンク

ソフトウェア面でも、Vzense SDK、GUITool、クイックスタートガイドが豊富に提供されており、開発者の導入ハードルが低くなっています。


6. DS86 vs DS87:選び方ガイド

項目

DS86

DS87

防塵防水

IP42

IP67(完全防水・防塵)

PoE

×

用途環境

室内・軽負荷向け

屋外・ロボティクス・ファクトリー向け

サイズ・重量

小型・軽量

やや大柄・重い

→ 持ち運びや室内用途がメインならDS86、過酷環境や配線削減のためPoE欲しいならDS87がおすすめです。


7. まとめ:DSシリーズの魅力とは?

  • 高精度+安定性:絶対精度1%未満、精度も高水準

  • 屋内外利用OK:DS87はIP67で屋外対応、DS86は軽量設計

  • 開発環境が充実:ROS対応やサンプルコード、GUIツールあり

  • 用途多彩:ロボット制御、物流、人数カウント、検査まで活用領域広し

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